自閉症という現実を受け入れるということ
診断された直後は正直ほっとしました。
こんなことを書くと怒られそうですが、
「うちの子の症状は、医学的にも認められているんだ。
もう自分ひとりで悩まなくてもいいんだ」
という思いが一番強かったです。
その後、いろいろな本を読んだりネットで調べていくうちに
「自閉症や発達障害は一生治らない障害」という言葉に出会って愕然とするのですが・・・
診断を受けたとき主人は側にいたのですが、あまり反応はなかったように思います。
心の中ではショックを受けていたのかもしれません。
もともと多くを語るタイプではないため、
ほとんど私ばかりが先生と話をしていた記憶があります。
双方の両親には、早い時期に診断結果を伝えました。
どちらも孫の行動に心当たりがあったようで
「やっぱりそうだったのね」というような反応でした。
「みんなで協力して見守っていこう」とのことで意見が一致したのは
ラッキーなことだと思っています。
とはいえ、主人の両親とは年に数回しか顔を見せに行っていないため、
突拍子もないことを言われたりします。
孫の様子を日頃から見ている私の両親とは対応の仕方が違います。
やはり日々孫の様子を見ていると
- こんなところがちょっと変なのかな
- こんなところが苦手なのかな
という状況観察ができますから、それなりに対応もできるようです。
みなさん、考え方や受け止め方が違うので仕方ないことですけど、
やはり母親が一番しっかりと子供とサポートしていくことが大切だと思います。
発達障害児との接し方
「自閉症」「発達障害」と診断されても、生活が変わるわけではありません。
かわいい我が子に変わりはないのですから。
ただ、前よりも様子を観察するようにしました。
例えばわが子がどんなときに泣いて暴れるのか、そうなる前の様子をずっと観察します。
そうすると、あることに気がつきます。
「遊んでいるときに突然"帰るよ"と言われた」
「おもちゃやさんでおもちゃを見ていたら別のところに連れて行かれた」
「テレビのチャンネルをいきなり変えられた」
など、わが子の場合は急に状況が変わることで不安になったようでした。
そのため「○時になったら帰ろうね」とか
「もう少ししたら別のところへいくよ」などと次の行動を予告するようにしました。
「○時になったら」「もう少ししたら」というのは子どもにはわからないので、
携帯電話のアラームを利用しました。
好きな歌をセットしておいてアラームが鳴ったら次の予定へ。
こうすることで時間の区切りを教えていきました。
私は、わが子が早い時期に「発達障害」と診断されたことは
ラッキーだったと思っています。
なぜなら「人並みにできないことが沢山ある」と前もって言われたおかげで
ゆっくりと子育てができるからです。
なにも知らないままだったら
「どうしてこんなこともできないのっ!」とわが子を叱りつけていたことでしょう。
発達障害児との接し方は、気長に長い目で見るということが大切だと思います。
発達障害という言葉のイメージ
発達障害にもいろいろと種類があって
- 広汎性発達障害(自閉症)
- 高機能広汎性発達障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症)
- 学習障害(LD)
- 注意欠陥多動性障害(ADHD)
- 発達性協調運動障害
などがあります。
最近ではこれらをまとめて「軽度発達障害」と総称していう場合もあります。
特に幼児期では特徴はまだはっきりしないためにあいまいな感じで
「軽度発達障害」と診断する先生もいるようです。
軽度発達障害の「軽度」とは、知的障害はないか、
または、あったとしても軽度という意味です。
発達障害の程度が軽いというわけではありません。
軽度発達障害は、脳の機能障害なので、
見た目は普通でも社会的にはあまり認められていません。
人から理解されにくいため、
「だらしない」 「わがまま」 「怠けている」 「親のしつけがなっていない」など、誤解による非難・中傷・叱責によって傷ついてきています。
そして 自尊心が失われてしまいがちです。
「幼児期のころからきちんとケアしていればりっぱな大人になれるはず」
そういう風に私は信じています。
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